Gimonさん
英語を話せるようになりたくて、勉強しようと思っているのですが、何かオススメの本はありますか?
英語を話せるようになりたいなら、『瞬間英作文』でトレーニングすることが必須です。今、英会話を教えていますが『瞬間英作文』を毎日30分以上はやるように指導しています。
これを使うことによって、生徒の英会話スキルが格段に上がっています。僕もこれを使って英会話ができる土台を作ることが過去にできています。
なので、確信しています。
英語を話せるようになりたいなら、『瞬間英作文』でトレーニングすべきだということを。
英語が話せないダメダメな勉強法
大学卒業後10年たってから、転職などのきっかけがあり「外国人と話せるようになりたい」と思って、英語の勉強を始めました。
それから半年くらいはひたすら単語の暗記と文法を復習していました。
単語と文法をある程度覚えたので、次の3つの学習を開始しました。
- TOEIC用の試験勉強
- 聞き流し系の英会話教材
- 日常英会話フレーズ集の暗記
どうでしょうか?
英語の学習は確かにしています。
しかしながら、「英語を話す」という本来の目的のための学習をまったくしていないんです。
上記3つの学習は「見る・聞く」を中心となっています。
「3.日常英会話フレーズ集」を覚えたことは後々少し役立ちましたが、効果は薄かったように思います。
英語を話したいのであれば、英語を話す学習をすることが大事なんです。
当たり前のことを言っていますが、日本人でこれができていない人は多いと思います。
僕もそのひとりだったため、かなり遠回りをして英会話を身につけたと思います。
英語で話すことを学ぼう
他にも色んな方法はあると思いますが、『瞬間英作文』と『オンライン英会話』を併用するのが最も効果的です。
オンライン英会話の効果がでる目安は100時間【効果的な使い方も解説】
日本人が英会話を習得していく過程は次のとおりです。
- 単語や文法が英会話で使えるレベルの基礎がある
- 脳内で「日本語⇒英語」に変えて話す、「英語⇒日本語」に変えて聞く
- 「英語⇔英語」で聞いて話す
1:単語や文法の基礎
『1.単語や文法が英会話で使えるレベルの基礎がある』に関しては、中学レベルの単語と文法をマスターしてればOK。
高校の文法や単語もあればいいが、なくても全然会話はできます。
僕が働くインターナショナルスクールのバイリンガル講師と英語について話す時によく次の会話をします。
中学レベルの英語を話せれば会話は十分
2:「日本語⇒英語」に変えて話す、「英語⇒日本語」に変えて聞く
瞬間英作文では『2.脳内で「日本語⇒英語」に変えて話す、「英語⇒日本語」に変えて聞く』という作業を徹底的に行います。
会話の練習をしてこなかった人であれば、英会話力が飛躍的に伸びます。
この過程を飛び越えて、いきなり英語で理解して、英語で話すというのは正直、無謀です。
だからこそ、この瞬間英作文は大切なんです。
3:「英語⇔英語」で聞いて話す
『3.「英語⇔英語」で聞いて話す』までいくと、いわゆる英語脳が作られている状態となります。
僕は英語レベルの中上級者ですが、これができたりできなかったりです。
なので、英語を話す場合、『2.脳内で「日本語⇒英語」に変えて話す、「英語⇒日本語」に変えて聞く』という作業を時々しています。
ただ、初級者の人に比べてこの作業が圧倒的に早いため、会話に詰まることは少ないです。
『瞬間英作文』で付けれる力
『瞬間英作文』をすることの最大のメリットは、中学生レベルの文法を会話で使えるようになることです。
中学レベルの英語をなめてはいけません。もし、中学生レベルの文法使いこなせたら、日本人の中ではかなり英語が話せる人です。
『瞬間英作文』の冒頭に書いていることを引用します。
あなたは次のような日本語文をばね仕掛けのように即座に口頭で英語に換えられますか?
①学生の時、私はすべての科目の中数学が一番好きだった。 ②君はあの先生に叱られたことがある?
③機能僕たちが会った女の人は彼の叔母さんです。
どうでしょうか?瞬間的に口から出すのはなかなか難しいのではないでしょうか?しかし、英語を話せる話せないを分ける分水嶺はこうしたことができるかできないかです。
英文例を挙げておきましょう。
①When I was a student, I liked mathematics (the) best of all the subjects. ②Have you ever been scolded by that teacher?
③The woman(whom/that) we saw yesterday is his aunt.
英文を見てしまうと「なーんだ」というレベルでしょう。しかし、英文を見ればなんとなく理解できるけど、自分で口頭で即座に作れないという人は、中学英語が「わかる」から「できる」に移行していないのです。英語を話せる人というのは、自然な経験を通じてだろうと、意識的な訓練によってだろうと、必ずこうした基本文型の使いこなしをマスターしています。
出典:『どんどん話すための瞬間英作文トレーニング 』 (著者)森沢洋介 (発行)ベレ出版
英語が得意でも話せない
TOEICの高得点者や英検準1級以上の人と面接する際に良く思うことがあります。
英語で高得点が取れる人でも、そこまで英会話レベルは高くないです。
むしろ、英語の資格がなくても、現地に住んでいたとか、旦那さんが外国人で普段から英語を使っているという人の方が会話は上手いです。
それは、TOEICや英検が『話す』ことではなく『聞く』『読む』ということに特化した英語の試験であるからです。
もちろん、会話に必要な単語やイディオム、リスニング力などTOEICをすることで得られる力は多いにあります。
英語で会話ができるようになりたければ、TOEICや英検の試験対策をする勉強方法は遠回りです。
僕はこれと同じことをしていました。
具体的な『瞬間英作文』の使い方
ここでは、『どんどん話すための瞬間英作文トレーニング 』に書いている使い方について、詳しく説明していきたいと思います。
基本の考え方としては何度も繰り返し口に出して読むことで、英語を話す基礎を作り上げていきます。
このことを、瞬間英作文では『サイクル回し』と呼んでいます。
第1サイクル
長く考えることは禁物。答えがでなくても1文あたり10秒程度で英作文を頭の中で作る。
簡単な文でも必ずやる。力のある人でもとっさに答えた英文で、時制や三単現の”s”など細かい間違いは起こりやすいため。
瞬間英作文で最も重要なトレーニング。英文を何回か繰り返し口に落ち着ける作業をする。まず何度か文構造や意味を理解しながら文を見ながら音読し、その後テキストから目を離して声に出す。何十回と繰り返す必要はありません。
最後は10の日本文を連続して、1回ずつ英作文します。第1サイクルではすんなり行かなくてもかまいません。特に言いにくかった文や口に落ち着きにくい文を補強練習しておきましょう。
第2サイクル以降
第2サイクル以降は同じステップです。
第1サイクルでは最後だったステップを最初に行います。この段階ですらすら読めなくても構いません。
英文を見ながら数回音読し、馴染んだところで目を上げて暗証します。文の構造・意味を理解しながらするようにします。
成熟サイクル回し
このトレーニングに慣れてくると、5~6サイクル目に「英作文の流し」ができるようになりますが、「サイクル回し」をぱたっと止めてしまうのはNGです。
長期記憶に留めるため4~5サイクル「英作文の流し」だけを何回かします。これを成熟サイクル回しと言います。
サイクル回しを3~5つのセグメントに分けます。
例えば、Part1の始まりから5つのセグメントに分けるとすると「this/that」、「these/those」、「what is(are)~?」、「人称代名詞の主格」、そして「人称代名詞の所有格」のそれぞれ10つの文で合計50の文を1つのセグメントにします。
できるようになったセグメントは成熟サイクル回しをしていきます。
CDが付属していますが、「成熟サイクル回し」に使用することがもっとも効果的と思います。
「瞬間英作文」はどれくらい時間がかかるか?
「瞬間英作文」は短い文を反復していくことを繰り返します。
英会話の初級者が1日30分これに費やしたとしても、この本を1冊終えるのに最低3ヶ月は必要と思います。
ちなみに僕は1冊を終えるのに4ヶ月はかかりました。
『どんどん話すための瞬間英作文トレーニング 』は文法ごとに作成されていて、1文法につき10の文があります。
そして79の文法に分かれているため、合計790の文を意味や文構造を考えながら長期記憶に残していく作業となります。
英会話初心者であるならば、30(分)×90(日)=2,700(分)《45時間》くらいを目安にすると良いと思います。
僕は『どんどん話すための瞬間英作文トレーニング 』を終えると、次に同じシリーズの『おかわり!スラスラ話すための瞬間英作文シャッフルトレーニング』をしました。
一冊のトレーニングを終えて慣れていたので、半分くらいの時間でこちらは終わりました。
瞬間英作文で実際にしていた工夫
実際に僕自身がしていた工夫について書いていきたいと思います。
参考にしてくれれば、嬉しいです。
ポイント①:小さく口パクで電車の中で瞬間英作文をする。
電車の中では声に出して英語を発音するわけにはいかないので、小さく口パクで練習していました。
実際に発音するような口の動きをして、声には出さない感じです。
自宅にいる時は声に出して発音していました。
声に出して読む練習は電車で口パクしていた時間の方が圧倒的に長ったですし、口パクでも十分練習になりました。
ポイント②:発音を過度に気にしない。
瞬間英作文を初めたころは、発音を気にし過ぎていました。
例えば、”She will be glad to see you again.”という文があったのですが、”glad to”の部分を「グラッドトゥー」というのか「グラットゥー」というのかでも迷っていました。
これについては色々調べた結果、ゆっくり発音するときは「グラッドトゥー」で早く発音するときは「グラットゥー」になるということです。
しかし、途中で気づいたことは、この『瞬間英作文』は中学レベルの文法で話せるようになることです。
なので、単語は正しく発音するかどうかはいったん止めて、別で学習した方が効率的です。
とにかく文構造を理解して進めることが大事です。
ポイント③:『関係代名詞・所有格 whose と of which』はやらない
『どんどん話すための瞬間英作文トレーニング 』のPart3中学3年レベルの12番目の項目です。
ネイティブに聞いてみましたが、文自体が不自然なものが多いようです。
この部分は捨てても良いと思うので、飛ばしてやるようにしていました。
※「2016年5月14日 第50刷発行」以降のものは分かりませんが、改訂版が出る以外はこの部分はやらなくて良いと思います。
『瞬間英作文』はシリーズ化されていて、僕はシリーズで一番最初に発売された『どんどん話すための瞬間英作文トレーニング 』以外に『おかわり!スラスラ話すための瞬間英作文シャッフルトレーニング』もしましたが、そこには特に文が不自然と思われる部分はありませんでした。
ポイント④:何度もひたすらやる
『瞬間英作文』に書いてある使い方のとおりに一通りやったあと、「英作文の流し」だけをさらに最初から最後まで5周しました。
少しでも苦手だなと思ったところは、「英文を口に落ち着ける」作業を繰り返して、苦手なところをなくすようにしていました。
どんな参考書であっても、1冊最低5周は読むようにしています。なぜなら記憶が定着するまでにそれくらい読んだ方が良いからです。
何時間かけるかよりも何回読むかの方が大事だと個人的に思います。
僕の場合、1冊目の「瞬間英作文」は結果的に時間がかかりましたが、最終的に7周は読みました。
ポイント⑤:日常生活に関わる内容を頭で英作文してみる
これは自分自身に関わることを英文にするので、実際に外国人と英語で話す時にかなり役立ちます。
日常の生活の中で「これって英語でなんて言うんだろう?」ということを頭の中で作るようにしていました。
英会話の実践的な練習になるので、今でもふとした瞬間にこれをしています。
もちろん『瞬間英作文』で習っていることがベースとなります。文字に書いたり、メモったりすることしていないです。
分からない単語や表現があった時はスマートフォンで調べるようにしています。
ポイント⑥:言語交換アプリを併用する
さきほどの、「ポイント⑤:日常生活に関わる内容を頭で英作文してみる」に関わることです。
僕はよく「Hello Talk」や「Hi Native」というスマホアプリを使って、英語話者に添削してもらっています。
これが結構役に立っています。(たまに、いまいちの時もありますが・・・)
例えば「飲みに行きたいけど、明日朝早いから帰るね。」という会話をした時に、英文を作ります。
”Although I want to go for a drink, I go back home because I have to wake up early in the morning tomorrow”
そして、この文章に自身がなければ「Hello Talk」や「Hi Native」を使って、添削してもらいます。
もちろんどちらのアプリも無料です。
実際に、この文はどこか違和感を感じたので「Hi Native」で投稿してみました。
するとすぐに返事が返ってきました。
という感じで、文の修正をしてくれる人もいるので、このアプリはかなり重宝しています。
「Hinative」に関しては有料サービスで「HiNative Trek」というのもあります。
これも日本人に足りていないアウトプット(スピーキングとライティング)が中心の学習なので、英会話にも役立ちます。
『瞬間英作文』シリーズ
『瞬間英作文』はいくつか種類があり、半年くらいかけて2~3冊をするのがベストだと思います。
英会話初心者でも終えたころには英会話の基礎力がかなりついていると思います。
何冊かここで紹介しますが、まず初めは青色の「どんどん話すための瞬間英作文トレーニング」を買うべきです。
中学1年生のレベルから文法がカテゴリーに分かれているので分かりやすいです。
瞬間英作文をがっつりやり込みたいなら、これを始めに読んでおくといいと思います。
最後に
英会話は最終的には『英語脳を使って話す』ことを目指すべきだと思います。
しかしながら、そこに到達するまでのステップとして「日本語⇒英語に頭の中で英作文を作る⇒英語で話す」という作業が必要です。
これが簡単にできるようになれば、次に「英語脳」に向かっていけます。
瞬間英作文をしながらオンライン英会話などで実践的な会話をしてみると英会話は上達します。
日本にいながら外国人と話す機会を作ることは難しいのですが、オンライン英会話では英語を話す環境を簡単につくれます。
オンライン英会話の効果を感じるのは100時間が一つの目安となります。
オンライン英会話の効果がでる目安は100時間【効果的な使い方も解説】「瞬間英作文」と一緒にするオンライン英会話
以下のオンライン英会話は「瞬間英作文」と並行してやると効果的に学習が取り組めます。
どのオンライン英会話も無料で体験できるので、無料体験で比較しましょう。
ちなみに僕はたくさん無料体験をしました。無料なのでやらないのは逆に損だと思ったし、自分がどれに合っているかは体験してみて初めて分かりました。
他のオンライン英会話も無料体験しましたが、オススメは次の5つです。
英語コーチング型スクール
がっつり短期間で成果を上げたい人は、英語コーチング型スクールも良いと思います。
少し費用がかかりますが、学習する習慣も身につけられるので、自分を追い込みたい人はこちらもありです。
「瞬間英作文」も取り入れているところもあるので、手っ取り早く初めからこちらで学習するのも一つの手段です。