Gimonさん
生命保険会社の人って給料良いって来たけど、勝ち組なんでしょうか?
生保総合職として7年働いた(営業4年半、本社事務2年半)僕がこれについて答えたいと思います。
現在はインターナショナルスクールでマネージャーをしていますが、かつては新卒から7年間T&D傘下の企業で働いていました。
生保総合職で働いた経験から『生保総合職が勝ち組である理由』について書いていこう思います。
また、僕が生保総合職を退職した理由『今後は生保業界が衰退するであろう理由』についても書いていきます。
- 生保業界で働いていて、別の会社や業界へ転職を検討している人たち
- 生保業界への入社・転職を検討している人たち
生保総合職は勝ち組である理由
生保総合職は現状のところ勝ち組であることは間違いありません。
- そもそも受験や就活の勝ち組
- 年収が高い
- 福利厚生が充実している
- 会社が有名
- 女性にモテる
- 労働環境が良い
これについて一つ一つ説明していきたいと思います。
生保総合職が勝ち組である理由①:受験や就活の勝ち組
生命保険会社に総合職として入社できたこと自体が狭き門をくぐり抜けてきた証拠。
生保総合職の多くの人が難関大学と言われる大学を卒業しているし、人気も高い生保会社に就職できたことが実績だと考えて良い。
そういった競争社会を勝ち残ってきたエリート集団が就職しているのが生命保険会社の総合職です。
僕も生保業界にいたころは、東大、京大、早稲田、慶応といった有名な大学を卒業した同期や先輩がたくさんいました。
しかもそれが普通なことです。
生保総合職が勝ち組である理由②:年収が高い
生保総合職の年収はかなり高いです。僕がいた会社はざっくりと次のような感じです。
- 1年目:350万
- 2年目:480万
- 4年目:600万
- 7年目:650万
- 10年目:900~1000万
- 15年目:1200万
これは総合職で営業で働いていた場合の年収事例です。
30代で営業課長になれば1000万~1300万くらいがだいたいの年収で、支社長になるとこれよりも高い年収が用意されています。
本社勤務の場合だと同じ職務階級でも200~300万くらい下がるイメージです。
若手の時は営業だろうが本社だろうが大差はありませんが、ほかの業界に比べても高収入なのは間違いありません。
生保総合職が勝ち組である理由③:福利厚生が充実
上記の年収に加えて、福利厚生が充実しているのがとてもイイ!
401k(確定拠出年金)や持ち株などもあるけど、若手社員だったら家賃補助があることが一番良いのではないでしょうか。
僕は横浜に住んでいましたが、入社1年目でも85,000円の家賃補助が出ます。部屋は自分で選べたのですが、借上げ社宅です。
つまり、上記の年収に合わせて年間102万円の税金がかからないお金をもらえているようなものです。
なので、生保総合職は額面よりも収入が多いケースがあるというわけです。
生保総合職が勝ち組である理由④:会社が有名
そもそも生命保険会社って有名な企業が多い。
なぜなら業界規模が多く、広告に多額の予算をもてる生命保険がほとんどだからです。
生保業界でもじり貧と言われている大樹生命の売上高は約6,500憶円。これは野村不動産の売り上げに匹敵する金額です。
たまによく知らない生保会社もありますが、基本的には会社は全国でよく見聞きする名前です。
生保総合職が勝ち組である理由⑤:女性にモテる
今まで書いた内容を考えて欲しい。
『年収が高くて、良い会社で働いている』だけでも、生保総合職は婚活市場に行けば間違いなく引く手が多い男性です。
転勤があったり、仕事が激務で帰りが遅かったりするのは難点かもしれないけど、優良物件なので女性も放っておくハズがありません。
ちなみに生保会社の社員はキレイな女性も多いので、社内結婚する割合もめちゃくちゃ高い。
女性の総合職についてはモテないわけではないと思います。でも、年収や良い会社で働いているからモテるのではなく、キレイな女性だからと言ってモテているケースが多かったです。
生保総合職が勝ち組である理由⑥:労働環境が良い
会社と役職と職種によると思いますが、労働環境が良いところもあります。
年収が良くて、モテて、労働環境が良いなんて勝ち組としか言わざるを得ませんね!でも、これは上司だったり、部署によるところが非常に大きいです。
僕の経験からいうと『支社は地獄・本社は天国』です。
でもこれは、僕の場合なので支社でも天国のようなところもありましたし、本社でも地獄のような部署もありました。
労働組合があるので、ある程度パワハラやセクハラ、労働不満を解消する動きがあるため、労働環境が毎年に改善されています。
生保総合職の勝ち組時代が終わる理由
生保総合職の勝ち組である時代は確実に終わっていく。これは僕が生保業界を辞めら理由にもなります。
生保業界のすごいところは、営業力にあると思いますが、生命保険という商品が売れない時代が確実に到来しています。
そして、商品が売れなければ人員整理して、会社規模を小さくするというのが目に見えているのは次の理由からです。
- 2025年、2035年問題
- 生保業界は斜陽産業
- 生保の加入者はバカでなくなっている
- AIによる業務効率化でで人員削減
- 女性の管理職登用問題
2025年、2035年問題
2025年には1947~49年生まれの『団塊の世代』が75歳以上の後期高齢者となり、2035年にはもう一つのボリューム層の1971~74年生まれがすべて60歳以上となります。
これによって死亡数が増えるため、生保会社にとって逆風になると見られています。
確かにこの論調は正しいように思うし、日本国内で死亡保険を多く販売している保険会社は多少の痛手になるかもしれません。
ただ、死亡率の計算もあるし、終身保険に関しては解約返戻金と大差ない額になるケースもあるだろうから、2025年、35年問題によって致命的な痛手になることはないと思っています。
生保業界はそもそも斜陽産業
もっと問題なのは保険そのものを売る相手が少なくなっていること。
もっと言えば、労働人口が減っているので、保険を売るた対象者が少なくなっていることが問題になる。人口が減るよりも労働人口が減ることの方が生保会社は痛手になります。
なぜなら保険が売れないからです。
各生保は死亡保険から医療保険、生存保険へと保険の内容をシフトしているが、焼け石に水。日本国内ではなく海外に販路を作らなければ生保会社は確実に衰退します。
生保の加入者がバカでなくなっている
『日本人は生命保険に加入しすぎている』というのが現状。
これがWebの普及によって、広く認知されるようになってきたため、保険加入のメリットを感じにくくなっています。
ひと昔前のように『みんなが入っているから保険に入ろう』というのは少なくなっています。
なので、次の2つの力がある会社が国内では生き残っていくのだろうと思います。
- 保険に加入するメリットをきちんと説明できる人
- 保険に加入したい人を集められるマーケティング力
『2.保険に加入したい人を集められるマーケティング力』に関して言えば、ネット、街中の保険代理店、銀行窓販など販売チャネルが拡大しています。
将来的に保険代理店の方が保険会社より力をつけるということがあり得るのではないかと思っています。
AIにより業務効率化で生保会社では人員削減
契約管理業務や営業についてもAIに取って代われる業種であると言えます。
契約管理業務は自動化されれば本社の数百人という人件費を減らすことができ、アクシデントや細かい異例処理に対応できる少数の頭脳派社員がいれば良くなります。
営業についてもAIが顧客にとって最適なプランが提供できれば、それを管理する人がいるだけでわざわざ多くの人を雇わずに済みます。
つまり時代が進むにつれて、企画や営業施策ができる人材しか生命保険会社ではいらなくなります。
女性の役職者の登用問題
これは男性に限った話ですが、『日本では女性の管理職が少なすぎる』という問題があり、国をあげて女性の管理職を増やそうとしています。
男性の管理職になる割合が減ることになります。つまり、男性の生保総合職のポストが減る時代が来ているということです。
『わたし管理職なってなりたくない』っていう女性も多いのですが、生保会社は次々と女性社員に役員や管理職のポストを与えています。
社内にも「えっ、あの人が執行役員?」みたいな人もいるんじゃないでしょうか。
男性総合職はますます立場が弱くなっているというのが現実です。
生保総合職は副業で逃げ道を作る
生保総合職はエリートだと言っても、将来的に生保で生きられなくなった時のことをまずは考えておくべき。
生保業界が徐々に衰退しているため、副業で人脈やスキルを磨いていたほうが将来的に必ず役に立つ。
なんなら、副業は本業でも役に立つかもしれない。
もし営業系総合職だとすれば、副業でやり取りしている相手がそのまま顧客になる可能性だってあります。
20代、30代の生保総合職の場合は特にですが、生保業界にいても、その他の業界に行ってもやっているけるスキルと人脈が必須です。
さっさと生保総合職を辞めるという選択肢
正直、上司がキツイとか、業務量多すぎとかでメンタルが崩壊するくらいしんどいのであれば、いったん休むか転職した方が良い。
ずるずると仕事をして体を壊す方が自分の人生にとって良くないことだと十分に理解して欲しいです。
生保総合職はかなりハードな仕事です。
- 営業ノルマがキツい
- 上司のパワハラがヒドイ
- 常にセクハラと隣り合わせ
- 事務量のボリュームがエグイ
- 顧客からのクレーム対応がツライ など
とにかくメンタルがやられやすい仕事だと実感しています。
ミスして怒られたとか、仕事のやり方で指摘を受けたくらいで仕事を辞めたいなら、それはまだ続けるべきだと思います。
なぜなら、生保業界にいればかなり鍛えられ、他の業界にいってもやっていける能力が身につくからです。
ただ、鬱やパニック障害になるほど、メンタルがしんどいのであればすぐに休むか転職すべきです。
身体が壊れたところで、会社は何もしてくれないどころか、お荷物を抱えたような扱いを受けるようになります。
そういう同期や先輩、後輩も少なからずいたのも事実なので、ホントに気を付けてください。
転職エージェントに相談するのもあり
いきなり辞めるとなると、心理的な負担がかかるので、転職エージェントに相談しにいくことをオススメしたい。
その理由は次のとおり。
- 今の状況を理解してくれたうえで、転職の相談にのってくれる。
- 次の仕事が見つけて、辞められる。
- 退職のタイミングが分かる。
- 生保以外の業界でもやっていける自分でも分からなかった才能が見つかる。
7社の転職エージェントは利用しましたが、多くの転職エージェントに登録しておいてよかったと思っています。
なぜなら、その転職エージェントにしかない案件も結構あるからです。
実際に利用した転職エージェントで、ここなら安心して相談できるところを4つピックアップしていますので、ご参考ください。
リクルートエージェント
こんな人にオススメ
- 年収アップも視野に転職したい人
- 色んな業界の大手・中堅企業に転職したい人
- 自分に有利な転職先を知りたい人
- 対象年齢は20~50代と幅広い
実際に利用した感想
- 自分の考えに合った仕事をすぐに紹介しくれた。
- 転職エージェントがどのようなサービスしてくれるのか知ることができた。
- 履歴書・職務経歴書の添削、業界情報の提供など、転職サポートが充実していた。
転職活動が初めてって人にはまず初めに行くべきところかなと思います。
丁寧に転職活動のやり方を教えてくれるし、手厚いサポートがあるので、自分の転職するイメージが初めての人でもわかります。
僕はリクルートエージェントで添削してもらった履歴書・職務経歴書を転職活動中はずっと使っていました。
DODA
こんな人にオススメ
- 手厚い転職サポートが欲しい人
- ベンチャー企業を業界関わりなく検討してみたい人
- どの求人が自分に合っているかをじっくりとカウンセラーと相談したい人
- 対象年齢は20~40代
実際に利用した感想
- 自分の生き方を理解してうえで、それに合致した求人を厳選して紹介してくれた。
- 多くの求人がある中で、プロ視点からある程度絞り込んでくれた。
- 面接での対応方法を教えてくれた。
業界的にリクルートエージェントの次に大きい会社です。
求人数ももちろん多いのですが、求人に対するアプローチの方法を明確に教えてくれた印象があります。
効率的な転職活動をしたい方にはオススメです。
JAC Recruitment
こんな人にオススメ
- 年収の高い職業に転職を希望している人
- 今の自分が過小評価されているんじゃないかと思う人
- 親身になってくれて対応して欲しい人
- 30~40代が対象年齢
実際に利用した感想
- 担当してくれる人が企業担当者でもあったからミスマッチが少ないと感じた。
(通常は企業担当者とキャリアカウンセラーは別)。 - こちらの意向をくみ取りながら、心強いサポートがあった。
- どのキャリアカウンセラーも他の転職エージェントに比べてレベルが高かった。
- 30代以上は『話を聞きに行った方が良い』と思うくらい情報の質が高い。
第二新卒エージェントneo
こんな人にオススメ
- 生保、いや金融業界以外に転職したい人
- 20代で転職を考えている人(特に2~5年目くらいの人)
- 細かいサポートが欲しい人
実際に利用した感想
- 20代に特化した会社なので、20代の転職をかなり理解しているため、安心感があった。
- アドバイザーのサポートが最も手厚くこちらの意向をかなりくみ取ってくれた。
⇒メール対応や電話対応も細やかに対応してくれました。そういう社員教育をしている印象を受けた。 - 自分の生き方に賛同してくれた。
第二新卒転職エージェントneoは20代の転職の穴場なのだと思います。
ここの担当者がとても良い印象だったし、自分の生き方について最も理解をしてくれた感じがしました。
ネットの情報があまり良くなかったのですが、ちゃんと自分の足を運んで行った甲斐がここにはありましたし、いくつか紹介もいただきました。
最後に
色々と書いていきましたが、伝えたかったことは次の4点。
- 生保総合職は今は勝ち組である
- 生保総合職が勝ち組である時代はもうすぐ終わる
- 生保業界以外で生き残れる手段と術を副業で手に入れるべき
- 病むくらいしんどいならすぐに生保総合職を辞めるべき
生保総合職が勝ち組である理由と、その将来性についてお分かりいただけたかと思います。
色々な生保会社があると思いますが、今後、勝ち続ける生保会社であるためには海外進出は必須です。
国内にばかり目を向けている生保会社はかなり危ないのではないかと考えています。