疑問くん
通信制の高校に転向を考えているんですが、普通の子が通信制の高校にいったらどうなりますか?
こういう疑問について、今回は『あるある』形式で答えていきます。
今は、インターナショナルスクールでマネージャーをしていますが、僕も通信制の高校を卒業しました。
一応、経歴は次のような感じです。
- 高校1年の時に高校中退
- 高校2年の時に通信制高校に入学
⇒一応『転学』という扱いらしい - 通信制の高校卒業
⇒2年で卒業しています(他の学校の友達と同じ18歳で卒業) - 1年浪人し関関同立の一つに入学(年齢的にも1浪と同じ)
- 準大手の生命保険会社(従業員規模は約8,000人)に入社し総合職として7年働く
- 広告代理店で少し働く
- マルタ島に語学留学する
- 東ヨーロッパをバックパックする
- インターナショナルスクールで働く⇒今
一応、僕は個性もある『普通の子』として高校・大学を過ごしましたが、単位制通信制の高校に通うと衝撃がありました。
この記事を読むことで、普通の子から見た通信制高校の『あるある』が理解できるように書いていきます。
通信制は今、色んな学校があるので、『こんなのもあるよ!』っていうのがあればコメント欄に書いていただければと思います。
普通の子が感じる通信制高校『あるある』
通信制高校でも毎日通える学校があったり、僕が通っていた高校みたいに月に2、3回くらいしかないという学校もあります。
なので、『あるある』の感じ方は学校によって変わってくると思うので、僕が通っていた学校について初めに書いておきます。
- 県立の単位制通信制の高校
- 生徒数1,000人くらい
- スクーリング(学校に通学する)は月に2回程度
ちなみに僕はかなり通信制の高校を楽しんだ方だと思います。

1.ヤンキーと陰キャが多く、中間層が少ない
通信制の高校に入って、まず思ったことはヤンキー率と陰キャ率がめちゃくちゃ高い。
この状況を見たときに、入学当初は不安に感じました。
- 友達できるかな?
- この人たちと仲良くできるかな?
人という面で不安でしたが、クラスでも友達がきたし、部活や生徒会を通じて友達ができました。
自分と似たような普通の子が友達になることが僕の場合は多かったし、多分みんなそうだと思います。
2.学費がめちゃ安い
県立の通信制高校に行っていたので、年間の学費は13,000円くらいでした。
これにプラスして教材費が20,000円くらいだったので、合計しても1年間30,000円ちょっとでした。
通信制高校で仲良くなった友達は僕と同じように大学を目指していたにも関わらず、教材費は免除されていました。
Jason(僕)
何で教材費が免除になったの?
「就職活動中」の人は免除されるって書いてあったでしょ?実際に働いてないけど、アルバイトの面接とかにもちょっとだけ行っているし、就職活動中にして免除してもらった。
友達
なるほど。。その手があったか。
そして彼は年間13,000円ほどの学費のみで高校卒業資格を手に入れました。
3.ちょっと落ち目に感じる。。(卑屈になる)
友達が全日制高校に通っている日に予定がないと、最初は少し落ち目に感じました。
高校を辞めたとは言わずに「転学した」ということで少し見栄を張っていたこともありました。
実際に転学なのですが、残念ながら周りから見れば『高校を辞めたヤツで、今は通信に通っているヤツ』という認識です。
でも、そんな気分になるのは最初だけで慣れる。
周りの人間は自分にそれほど興味はないし、マウント取ろうとするヤツには「だからどうした?」と毅然とした態度でいればイイ。
4.60歳の女子高生(年齢の幅が広い)
通信制高校って15歳の子もいれば、50歳、60歳の人もいる。
60歳の女子高生とか普通にいます。
同じ教室の机に座っていることに、これも初めての時は違和感を覚えたけど、慣れてきます。
僕は年上すぎる人とあまり話すことはなかったのですが、もっと話して仲良くなればよかったと思っています。
50~70歳くらいの人は気を使って、話しかけるのをためらっているのだと思います。
5.先生が優しい
基本的に通信制高校の先生は優しいと感じることが多かったです。
レポートのこととか、テストのこと、学校生活のこと、大学受験のことなどを相談した時にも親身になって話を聞いてくれました。
バスケ部の先生は厳しい人でしたが、僕が出会った先生で厳しいなと感じたのはその人だけです。
6.朝鮮学校に通う生徒がいる
通信制高校に通って初めて知ったのですが、朝鮮学校では高卒の資格がもらえないそうです。
そのため、通信制高校に通いながら朝鮮学校に通っている生徒もよく見かけました。
今の制度では大学受験の資格はもらえるようですが、正直、これを知った時は日本の教育制度にがっかりしたし、寂しさを感じました。
日本はダイバーシティ化したいんだろ?と個人的には思うのと、『韓嫌』というワードを使うヤツはヘイトスピーチ規制法で捕まればイイ。
ちなみに僕は生粋の日本人。
7.たまに受験に落ちる人もいてビックリする
僕が記憶している限り、通信制高校の試験は面接だけだったけど、たまに落ちる人もいる。
当時、落ちる人の特徴は、次のとおり。
- 面接中に悪態をつく
- 会話でやり取りができない
- まったくやる気がない
ようするに面接官が『この人この学校に来ても意味ない』と見なされれば面接も落とされるということ。
県立の通信制高校に限っては、普通の人ならまず落ちない。
8.体育が気まずい
週に何回か通う通信制高校ならともかく、月に2回くらいしかスクーリングがないので、体育の授業で会う人は基本的に『はじめまして』。
そのため、他の生徒と一緒にする体育が毎回緊張する。
体育の授業に関しては、ある程度事前に内容を確認したうえで、気まずさを回避した方が良いと思います。
卓球とかは『はじめまして』の人とでも楽しかった。
9.部活が楽しい
僕が思うには部活はした方が楽しく学校生活を送れると思う。気になる部活があれば、初心者でも入った方がイイ。
僕はスポーツが好きだし、得意だったのでバスケ部と陸上部に入ったけど、かなり楽しかったです。
友達もそこでたくさんできたし、恋愛も部活で経験した。フラれたけど、いい思い出。笑
10.定時制通信制の部活の大会
サッカーや野球などは全日制と同じ大会にでるのですが、僕が所属していたバスケ部と陸上部は定時制通信制の独自大会でした。
市大会、県大会、全国大会があります。
全日制高校の大会に比べて、レベルが高くないので、陸上部では全国大会に行けました。
そして、生まれて初めて東京に行って、観光もできて、国立競技場を走ることができたので、めちゃくちゃ良い思い出です。
通信制の高校が最高だと感じた時でした。
11.服装・髪型が自由
服装や髪型が自由なことも通信制高校の特徴です。
私立の通信制高校だと制服がけっこうあったりするそうですが、県立の通信制高校に制服はほとんどないと思います。
なので、服装も自分が好きな服を着られるし、髪を染めようがパーマをあてようが自由です。
僕はパーマをあてていた時期もありました。
12.制服に憧れる
一方で、制服がないので制服に憧れを持つようになります。
特に女の子は制服を着たいと思うかもしれません。
なので、女の子がスクーリングに来るときは制服っぽい恰好をした人もいたので、そういうオシャレの楽しみ方もあります。
通販でも売っているし、自分でも好きな制服が選べるので全然アリですね。
13.レポートの提出が締め切り間近になりがち
通信制高校ではレポートを提出しなければいけません。
通信制高校生のあるあるだと思いますが、締め切り間際になりがちです。
なので、余裕をもってスケジュールを組むなどしないといけなくなります。
僕は当時付き合っていた全日制に行っている彼女にレポートを手伝ってもらっていましたが、全部自力でやる方がテスト対策にもなります。
他人にすべて任せたり、見せ合うのはNGです。
14.テストはほぼレポートから出題される
テスト問題はほぼレポートから出題されるので、レポートをしていれば点数は取れます。
さきほどのレポートを他人にさせたりしていると、テストで落ちる可能性もあるので、レポートを自力でやるようにしましょう。
テストは難しくないので、単位をとるためだけなら難しくありません。
15.自己管理能力が身につく
レポートとか、テストとかあるし、単位もどうとるか自分で考える必要があるため、卒業するころには自己管理能力が身についています。
この能力は大学生になったり、就職したりするときも重要だったりします。
全日制高校では身につかない力を手に入れることができます。
16.面接で『何で通信制高校に行ったの?』と聞かれる
バイトや就職活動の面接中に絶対と言っていいほど聞かれる質問です。あるあるです。
聞かれて嫌な気持ちになる人も多いと思いますが、面接している人も悪気があって言っているわけではありません。
興味があったり、僕という人間を理解しようとしてくれて質問しています。
17.通信制高校でも頑張れば就活面接に有利
大学3年生で就職活動中、僕も通信制高校に通った理由を何て答えようかなと考えていた時期があります。
なので、なるべく聞かれないようにしたり、アルバイトを頑張った経験などを面接の時に話していました。
でも、ある面接の時に通信制高校に通っていた理由を聞かれ、とても感動されました。
面接官
君、なんで通信制高校に通っていたの?
色々あって、高校を辞めたんですが、通信制高校で高卒の資格を取って大学に入りたかったからです。
Jason(僕)
面接官
でも、〇〇大学に行っているんだよね?
正直、学力は最低だったんですが、未来を変えたいと思って浪人生のクラスで一緒に勉強させてもらえました。
努力した甲斐あって、今の大学に行くことができました。
Jason(僕)
面接官
そういう人を待っていたんだよ!
「大学で何をしてきたかを話すこと」が就活生あるあるなのですが、盲点でした。
過去にしんどいことがあって、それを乗り越えてきたということがこの面接で評価されてとても嬉しかったです。
この面接はクリアしました。
なので、通信制高校に通っていることが就活においてはプラスになる場合もあるということです。
18.やりたいことをするための時間ができる
上に書いたように、僕は通信制高校に入って大学に行きたかったので、一から勉強する時間ができました。
アルバイトをしていた時期もありましたが、普段は浪人生クラスで勉強していました。
なので、私立大学を合格するために『英語・国語・日本史』のみしか勉強していません。
普段の生活のほとんどを、受験勉強にあてることができたので、頭の悪かった僕でもそこそこの大学の入学試験に合格することができました。
自力で東大は無理でした。笑
19.環境作りが大事だと気づく
全日制の高校に行っていたら、誰かが作ったレールの上を歩くことになりますが、通信制高校に行ったら、自分で自分の人生をカスタマイズすることになります。
通信制高校はホントに色んな人がいるんですが、それぞれがやりたいことをやっていて、自分で環境を作っています。
- 毎日漫画を描いて漫画家を目指す
- 自転車のロードレースの練習を毎日して、大会へ出場する
- 大学行くために予備校に通う
- お金を稼ぐためにキャバクラで働く(20歳の女子)
僕も大学進学に向けて予備校の門を叩き、浪人生クラスに申し込みました。
やりたいことがない人も、やりたいことを見つけるための大事な時間だったんだなと思います。
人より時間がかかって卒業する子もいましたけど、それはそれで大切な時間だったのだと思います。
今はそれぞれが違う道で頑張っているのを、SNSで見かけることもよくあります!
20.人生観が広がる
今まで書いてきて分かるように公立の通信制高校には色んな人がいて、価値観が違うし、普通の人なら人生観が広がるのは間違いありません。
それが後々の人生にも役立つこともありました。
全日制では出会えない人たちと出会えたことは僕の人生において大きかったです。
『高校を辞たけど、大学を目指したい』って僕のような同じ志を持つ友達ができたことも、通信制高校に行って良かったことです。
最後に
最近では色んな通信制高校が増えて、全日制と変わらないような高校やまったく通う必要のないN高校もあります。
これは僕が感じたこと、そして、通信制高校の友達とも話した通信制高校『あるある』です。
だいたいの内容は合っていると思いますが、「こんなのもあるよ!」というのあればコメント欄に記入いただけると嬉しいです。
しんどいこともあったけど、通信制高校に行って、卒業できて良かったと本気で思っています。
※質問もコメント欄でいただければと思います。
