Gimonさん
海外の国に旅行に行きたいと思っています。マナーとかタブーって国によって全然違うと思うのですが、具体的にはどういう違いがあるんでしょうか?
今回はこういった疑問にお答えできたらと思います。
日本でも外国人にとっては難しいタブーやマナーは色々あります。
特に外国人の方が難しいと感じているのはお箸のマナーなようです。
例えば、お箸とお箸で相手に食べ物を手渡すこと、いわゆる『箸渡し』はタブーですよね。これは葬儀の時に、遺骨をお箸で拾ったりすることから日本ではタブー視されています。
また、お箸に関していえば、ご飯にお箸を突き刺して立てること『立て箸』はタブーです。これがタブー視される理由は諸説あるようですが、仏事を連想させるためだそうです。
しかし、こういったタブーは外国人からしてみれば「なんで?」という感じでしょうし、実際にこういった行為を知らぬ間にしている場合もあります。
同じように、日本人も外国へ行ったり、外国人と行動するときにはマナー違反やタブーとなる行為をする可能性もあります。そこで、今回は韓国、イタリア、南アフリカを中心にマナーやタブーについてまとめました。
韓国のマナー&タブー
気軽に海外旅行を楽しめることができる日本から最も近い外国ですね。
マナーやタブーに関しては日本と似たところもありますが、もちろん違いもあります。その違いについて、見ていきましょう。
次の4つに関してはNG行為です。
- 握手をする時は片手だけ
- 赤字で名前を書く
- わかめスープ
- お酒を飲み干す前に注ぐ
握手をする時、片手はダメ
握手をする時、片手でするのが普通ですね。左で握手をすることはキリスト教やヒンドゥー教の人たちから見るとマナー違反だったりするので、基本的には右手で握手をするのが普通です。
しかし、韓国では片手のみで握手をするのはマナー違反ととられます。
では、どのようにするかというと、両手でするのではなく、左手を右手の手首と肘の間に添えて右手で握手をするのが礼儀となっています。特に、初対面や目上の人と握手する際は注意しましょう。
赤字で名前を書くのもダメ
日本でも赤字で名前を書くことは諸説ありますが、縁起が悪かったり、罪人を表したり、金銭的にマイナスをイメージさせたりするため、良くないこととされています。
韓国の場合も似たような理由です。死んだ人の戸籍を赤い色で書く習慣があり、そこから赤字で人の名前を書くことはタブー視されます。つまり、赤字で名前を書くことは「死ね」という意味になるということです。
わかめスープ
受験期にわかめスープを飲むことは縁起が悪いこととされています。韓国ではポピュラーなスープですが、わかめは滑るイメージがあるため、受験生は試験前に絶対に飲まないようです。
特に11月は受験シーズンとなるため「わかめスープ」と口にするだけでも白い目でみられるそうです。
日本でも「滑る」とか「落ちる」という言葉が受験生にとっては禁忌なイメージがありますが、似たようなことが韓国でもありますね。
お酒を飲み干す前に注ぐ
お酒を飲み干す前にグラスに注ぐのはマナー違反です。特に目上の人と一緒の場合はご法度です。
僕が保険会社で働いている時は、お酒の席では常に上司や関連会社の方のグラスには気を配っていましたが、これを韓国でしたらNG行為です。
グラスが完全に空く前にお酒を継ぎ足したり、次のお酒を頼むことは、気遣いとして大切なことだと新人研修の時にも教えてもらいましたし、日本では気が利く行為です。
しかし、韓国でお酒を継ぎ足す行為はお葬式や法事の時にする行為であるため、生きている人にするのは縁起が悪いとされています。
自分で手酌をする、つまり自分で自分のお酒を注ぐこともマナー違反だそうです。
イタリアのマナー&タブー
イタリアと言えば、日本人が旅行で行きたいランキングでは常に上位にいる国ですね。
世界遺産の数も世界一ですし、世界を代表する観光大国です。イタリアではどのようなマナーやタブーがあるか見ていきましょう。
次の4つについてはNG行為です。
- スペイン広場での飲食
- ハンカチや財布のプレゼント
- サッカーの試合予想
- 悪いことが起きそうな時は鉄を触る
スペイン広場での飲食
世界遺産のローマ歴史地区にあるスペイン広場。
かつてスペイン大使館があったことからスペイン広場と言われるようになった観光名所。
英語では”Spanish Steps”といって135段ある階段を指していうようです。この場所を有名にしたのが、「ローマの休日」ですね。オードリー・ヘップバーンがここでジェラートを食べるシーンが有名です。
しかし、現在では飲食後のゴミがひどかったため、飲食禁止条例ができています。
そのため、スペイン広場で飲食をすると最大500ユーロの罰金が科されます。映画のマネをしようとしてジェラートを食べていると警備員に怒られるので止めるようにしましょう。
ハンカチや財布をプレゼント
まず、女性に対してハンカチをプレゼントすることはイタリアではタブーとされています。
イタリアでハンカチは「涙を呼ぶもの」という意味があり、ハンカチを渡すことは女性を泣かせるという意味を持つため、プレゼントすることはよくありません。
さらに、財布をプレゼントするときは中身を空で渡すことは「貧乏になる」という意味になるので、お金を入れてからプレゼントするのが常識となっています。
少ない金額で良いので、コインでなくお札を入れておくとよいそうです。
サッカーの試合予想
イタリアでどちらのチームが勝つか予想することは絶対に言わなようにしましょう。
日本人の感覚であれば、「今日の試合どっちが勝つと思う?」とか「誰がゴールを決める?」と雑談で予想し合うことはよくある話だと思います。
しかし、イタリア人はこの質問をされるとかなり機嫌が悪くなるようです。
試合を予想することは運が逃げて負けると信じられているため、絶対にしないようにしましょう。
悪いことが起きそうな時は鉄を触る
不吉な話の後や嫌な出来事があった場合には一番近くにある鉄でできたものを触るという風習があります。
鉄で出来たものであれば、鍵やドアノブなど何でもよいそうです。鉄を触ると悪いエネルギーが体から抜けていくと信じられています。
ヨーロッパではかつて、鉄で悪魔を釘付けにしたり、鉄製の馬蹄をドアにつけて邪悪なものが家に入らないようにする風習がありました。
その名残で今でも鉄に触れば悪いものを追い払えると考えらているようです。
周りに鉄がない時、男性は股間を触るそうです。
イタリア人男性が股間を触っているのを見たら、変な意識はなく、何か悪いことが起きたと理解しましょう。
南アフリカのタブー&マナー
南アフリカ共和国はアフリカ屈指の経済大国として発展している国ですが、中心都市のヨハネスブルグでは1日に約1,700件の犯罪が起きていて、日本の約50倍ほどです。
犯罪の多い国としても認識されているので、旅行に行く際は犯罪対策を強化していくようにしましょう。
また、首都機能を3つに分散していて、プレトリア(行政府)、ケープタウン(立法府)、ブルームフォンティーン(司法府)と3つの首都が存在します。
さて、そんな南アフリカの3つのタブーやマナーを書いていきます。
- 会話中に目を見て話すのは失礼
- 裏ピースのジェスチャー
- 家畜の数を聞くのはダメ
会話中に目を見て話すのは失礼
日本の場合だと、年上の人と話すときは目をしっかり見て話すようにしつけられますが、それとはまったく正反対です。
目上の人に対して、目を合わせて話すことは威圧していると思われるため、敬意を示すために目を見ないようにすることがマナーです。
目を見て話すと南アフリカの文化では不愉快になるのでやめるようにしましょう。
裏ピースのジェスチャー
日本だと、写真を取る時に若い女性は小顔効果を狙って、ピースを裏返すような形で手を顔に合わせたりしますが、南アフリカでするとかなり危険なジェスチャーとされています。
相手を侮辱するサインとして認識されるため絶対にヤメましょう。
一説によると、裏ピースのサインは女性の股を広げている卑猥なサインあることから侮辱をイメージさせるようです。
街中でこのサインをすると、危険な目に合う可能性もあります。
アフリカ全体の話ではないようですが、南アフリカで裏ピースが危険なサインというのはアフリカのほとんどの人が知っているようです。
家畜の数を聞くのはダメ
日本人の感覚だと、ペットの数を聞くような感覚で家畜の数を聞いてしまいそうになりますが、家畜の数を聞くことは、かなり失礼に値します。
なぜ失礼に当たるかというと、南アフリカでは「あなたの貯金はいくらいあるの?」と聞くのと同じようなものです。
さらにこの質問をすると、家畜泥棒を企んでいると思われてしまいます。
かなり失礼な質問になるため、南アフリカの人と話すときは家畜の数について聞くのは止めておきましょう。
その他の国
受験生に関するマナーやタブーに関して、インドやバングラディッシュでは受験の時に卵を食べないようにしています。
理由としては、卵は「0」の形に似ているため、0点を連想させるそうです。
しかし、一方、中国では卵を2つと揚げパン1本を食べることで100点を連想させる縁起の良い食べ方となります。
タイの受験生は「梅」を食べてはいけないとされています。梅はタイ語で”ブエイ”と発音されます。
“ブエイ”は「梅」という意味だけではなく、「一番最後」という意味を持ち合わせているため受験生は梅を食べません。
トルコでは滝川クリステルさんが東京オリンピックの時にした「お・も・て・な・し」の時にしていた指で何かを掴むようなジェスチャーは怒っている時にする際のジェスチャーとなります。
フランスでは赤ワインに対して雑な扱いをすることが許されません。
赤ワインに水を入れたり、氷を入れたり、キンキンに冷やしたりすることがタブーとされています。
オッケーのサインとして、親指と人差し指で円を作って中指、薬指、小指を立てるサインがあります。
これはタレントのローラさんがいっとき「オッケー」とこのサインを頬にあてながらしていましたね。
このサインを裏返せばお金の意味もあるジェスチャーです。
これは、ブラジルですると、お尻の穴を連想させるため、中指を立てるのと同じ意味だそうです。
同じく、親指を立ててオッケーサインを作ることもありますが、イラン人から見ればこれもまた中指を立てるジェスチャーと同じように意味します。
まとめ
世界ではその国特有のマナーやタブーがありますが、すべて覚えるのは難しいかもしれません。
外国人の友達ができた場合は、その国のマナーやタブーを話題にして、日本のマナーやタブーと比較しながら話し合うことも楽しいものだと思います。
コミュニケーションも深まるので挑戦してみましょう。
留学をする方に関していえば、現地で知り合った友達やホームステイ先の人に色々と聞いてみましょう。
その国、独自のマナーがあると思うので、できる限り早めに聞いておくとよいでしょう。
早めに生活環境に慣れることはその国で生活を送るためにも大切だと思います。
僕はマルタで狭い道があって、正面から来た人に道を譲ってもらった時には「ありがとう」ということがマナーだとイタリア人から教わりました。
道を譲ってもらって、何も言わないのは失礼にあたるようです。イタリアやマルタに行かれる際は、小道も結構あるので注意しておきましょう。
今回紹介したマナーやタブーに関してはほんの一部だと思いますので、この手の情報が集まれば、第2弾をアップしたいと思います。